書評

【書評】やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学

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こんにちは、此町サンタです。

最近『やり抜く力』という言葉が流行っていますよね。これは裏を返せば、多くの人が途中で諦めてしまうということです。例えば、ブログやYouTubeを始めたはいいものの、意外と更新が大変で辞めてしまう、とかですね。

また、諦めるとは、すっぱり辞めるという意味もありますが、それだけではなく、自分のポテンシャルを発揮できなかった、という意味も含まれます。計画を立てず、何となくやってしまうと、『やり抜いていない』ことになります。

よっぽど好きなことではない限り、もっと言えば、よっぽど好きなことだとしても、我々人間は諦めてしまう時があります。それでは、どうすれば『やり抜く人』になれるのでしょうか。

今回レビューをする『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』では、『やり抜く力』を強化してくれる9つの習慣を勉強することができます。

本記事ではその中から3つの習慣、すなわち、『目標に具体性を与える』『「やり抜く力」を持つ』『「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する』を考えてみたいと思います。

では、スタートです!

目標に具体性を与える

皆さんは目標を立てるのが好きですか?

僕は長期的な目標ではなく、今日の目標だったり、週の目標を立てることをよくします。今日は書評記事を1本書いて、本を2冊読んで、英語発音の練習をして…などですね。

著者はその目標を立てる際に、もう少し突っ込んで具体的な目標にしよう、と述べています。

「私にとって成功とは何か」そして「成功への障害は何か」この2つを繰り返し心の中で考えることは、とても大事なことです。この心の中の作業を、心理学では「メンタル・コントラスト」と呼びます。(Kindle位置76)

すなわち、目標の成功とその障害をちゃんと考えようということです。例えば、コノブログの記事の成功とは、ビジネスパーソンの役に立つことです。また、その障害としては、本の読み込みが足らず記事が薄っぺらいことになることです。目標の成功と障害をその都度考えながら行動すれば、ブレずに『やり抜く』ことができますよね。

もう一点大事なこととして、成功した自分と今の(まだ成功していない)自分を比較すること、と著者は述べています。

成功を望むなら、成功をイメージすると同時に、そこまでの障害をイメージすること。そして、成功した自分と今の自分のコントラストを考えること。このことを忘れないでください。(位置99)

先ほどの僕の例でいうと、ビジネスパーソンの役に立つ記事が書ければ、アクセスもアップするし仕事も増えます。でも今の自分はまだそこまで行けていません。だからもっと本を読み込んで、ビジネスパーソンの役に立つ記事を作れるよう努力しよう、という思考に至ります。

「やり抜く力」を持つ

さて、世の中には『やり抜く人』と『やり抜けない人』がいるのは事実です。心理学的な観点から言って、何か特徴はあるのでしょうか。

著者は、『固定的知能観』と『拡張的知能観』という心理学的用語を使って、『やり抜く力』があるかどうかは、その人の思考の様式が関係していると述べます。

「固定的知能観」を持つ人は「うまくいかないのは自分に能力がないせいだ」と考えます。(中略)一方「拡張的知能観」を持つ人は「努力不足だった」「戦略を間違えた」「プランを練らなかった」などと自分の努力や行動のせいにします。(位置487、489)

ここでいう『能力』は、ざっくりと言えば才能があるということです。才能がないからうまくいかなかった、とすぐに考えてしまう人は『やり抜く力』が出てこないため、才能ではなく努力が足りなかったり、プランや戦略を間違えたりしたからうまくいかなかったんだと考え方を変えましょう、ということです。

僕が思うのは、『拡張的知能観』についても持ちすぎてはいけないということです。人間の努力や集中力には限界があるので、どうしてもできないことはこの世に存在します。特に身体的能力は人によって差異が大きいので、努力次第でどうにもできないことがあるいうことを心の片隅に置いておくことも重要です。

従って大事なのは、基本的に「拡張的知能観」を持とうと努力し、「固定的知能観」と「拡張的知能観」の2つの考え方をバランスよく取り入れれば、『やり抜く力』を最大限発揮できるようになります。

「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する

最後は、人間の心理的な話です。やめようと思ってもやめられないことってありますよね。僕の1番の敵はネットサーフィンです。なかなかやめられません。

著者は、何かをやめたいときには「やめるべきこと」より「やるべきこと」に着目することが重要であると言います。

ある思考をしないように努力すると、逆に頭の中はその思考でいっぱいになる─これは心理学の実験でも明らかです。(中略)ではどうしたらよいかといえば、行動を変えたいのなら「やめたいこと」を考えるのではなく「やりたいこと」「やるべきこと」を考えるのです。(位置705、708)

例えば、ネットサーフィンをやりたくなったら、それをやめようと考えるのではなく、何かしら他の行動(深呼吸をする、指を鳴らす、コーヒーを入れる)でネットサーフィン欲を静めるということです。

これは簡単に取り入れられることなので、積極的に試してみようと思います。

まとめ

以上、『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』のレビューでした。今回紹介した習慣以外にも6つの習慣がありますので、ぜひ読んでみてくださいね!